<苛性ソーダ鹸化量の計算方法>
鹸化価とは1000gの油脂を液体石けんにするときの必要な苛性カリの量(g)のことをいいます。
固形石けんに使う苛性ソーダ量はこの数値より換算しなければなりません。
鹸化価÷56.1×40÷1000 で
1gの該当油脂を固形石けんにするための苛性ソーダのg数を計算します。
<計算例>
・パーム油300gとやし油100gで石鹸を作る場合の苛性ソーダの量を計算してみます。
パーム油鹸化価:200 200(鹸化価)÷56.1×40÷1000×300(g)=42.8(g)
やし油鹸化価 :258 258(鹸化価)÷56.1×40÷1000×100(g)=18.4(g)
両方の答えを足します。 42.8+18.4=61.2(g)
この答え(61.2g)がパーム油300gとやし油100gを石けんにする苛性ソーダの量です。
<鹸化率とは>
上の<計算例>で出た苛性ソーダの量は
油脂を100%石けんにする量ですが
基本的には
これより苛性ソーダが多いと石鹸内に苛性ソーダが残り、
少ないと油脂が残ります。
ところが、
同じ油脂でも、鹸化価のブレがありますので
100%より少し苛性ソーダを減らすと石鹸内に苛性ソーダが残らず、安全といえます。
それで苛性ソーダの量にさらに95%をかけておくと
安全な苛性ソーダの量になります。
これを応用して、石けん内に油脂の残る量を増やすことにより
しっとりタイプやさっぱりタイプを
お好みに合わせることができます。
しっとりタイプは84%〜86%
さっぱりタイプは89%〜92% が
お勧めです。
83%未満ではとてもべとべとしたものになります。
スーパーファットとかの英語を使われる人がいますが
油脂を石けんに残すことを指します。
<苛性ソーダを溶く水の量>
油の量の30%〜37%です。
基本的には水が多いとやわらかく、固まるのに時間がかかるものになります。
しかし、これも油脂の性質によって異なります。
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